オリジナル紙袋の材質の特徴や違いを詳しくご紹介

オリジナル紙袋の作成において一番重要なのが、素材選びです。使う用紙によって紙袋の雰囲気は変わります。素材の特徴や材質ごとの違いを理解することで、より理想のオリジナル紙袋製作に近づくと言えるでしょう。
バッグファクトリーのオリジナル紙袋は、3種類の素材(用紙)から、雰囲気や用途に合わせて自由にお選びいただけます。
コート紙、晒クラフト紙、未晒クラフト紙の3種類がありますが、初めてのご注文の場合は素材の特徴や材質の違いがわからないことも。そこで、紙袋の素材の種類や材質の違い、特徴についてより詳しく知りたいお客様に向けて、このページで詳しく説明させていただきます。
最適な印刷方法や加工、厚みなど、紙袋オーダーの際に役立つ情報を、素材ごとに細かく紹介していきます。

紙袋の材質①コート紙について

 

コート紙とは、紙の表面がコート剤でコーティングされている素材です。
紙の表面がコーティングされて表面がツルツルとして光沢があり、凹凸が少なく滑らかになっているため、インクの乗りが良く印刷適性が高いのが特徴です。写真やイラストなど繊細な色の印刷再現に優れています。筆記性には乏しいため、鉛筆でなにかを書き込むような用途には不向きです。
一般的には新聞の折り込み広告やチラシ・フライヤー・写真を多く使用したパンフレット等に使われているツヤツヤした用紙です。薄手のものから厚手のものまで広く存在し、オリジナル紙袋に使われるのは厚手のコート紙です。

バッグファクトリーで扱っているコート紙の厚みは、基本的に157g、180g、200gの3種類です。
標準的な厚みは157gで、日常で見かけるコート紙の紙袋のほとんどがこの厚さです。コンパクトなサイズの紙袋やA4サイズ程度のごく普通のサイズの紙袋では157gで十分に丈夫な紙袋となります。当社基準で、ギフトサイズ(W420×H310×D110mm)以上のサイズは180g以上の厚みを推奨しております。紙は面積が大きいほど耐久性が低くなるため、紙袋のサイズが大きい場合はその分厚みを増すことで安心です。
紙袋サイズの選び方についてはこちらのページをご参照ください。

当社では基本的には海外生産でオリジナル紙袋を製造し、船便や航空便をつかって日本へ輸送します。輸送時に重みで潰れてしまったりシワになってしまったりというリスクを防ぐためにも、推奨の厚みでオリジナル紙袋を作成することをおすすめいたします。
コスメやブランドのショッパーなど、高級感のある紙袋を製作する場合には、200gの厚手コート紙の使用がおすすめです。
ご要望によってはカード紙もご用意できますので、お見積もりの際にお申し付けください。
※国内生産の場合は157gと186gのみの取り扱いとなります。

印刷適性が高いため、様々な印刷物に使用される養子としてもっともオーソドックスといえる素材です。
紙自体の印象が良いので、高級感を出したい場合やフルカラーの印刷にこだわりたい場合には最適です。1色ワンポイント印刷から、ベタ印刷、フルカラー印刷などすべての印刷を綺麗に表現できます。
特にフルカラー印刷で紙袋を魅せたい場合、素材はコート紙一択となるでしょう。後にご紹介する晒クラフト紙や未晒クラフト紙の場合、印刷色が思った通りの色にならないことも多いですが、コート紙はあらゆる印刷物のための用紙と言えるため、想定やご希望に限りなく近い状態での印刷が可能となります。
⇒紙袋の印刷方法について詳細はこちら

コート紙の表面加工について

コート紙は、表面加工(PP加工)が必須の素材です。印刷をした後に表面加工をしないまま紙袋を使用すると、インクの色移りや色落ちのリスクがあるためです。
表面加工には、グロスPPマットPPの2種類があります。それぞれの特徴について下記に解説します。

■ コート紙 グロスPP加工

 

グロスPPは、ツヤツヤとした光沢の強いラミネートフィルムです。
コート紙自体元からツヤのある素材ですが、グロスPP加工を施すことでさらに強く美しい光沢になります。グロスPP加工をすることで、印刷の色はさらに鮮やかにはっきりと見えるため、美しい印刷を際立たせる場合におすすめです。
フルカラー印刷との相性は抜群で、写真やイラストの発色をよりはっきりと鮮やかに見せることが可能です。光に反射してツヤツヤと輝き、派手であったり賑やかな印象を与えます。展示会やイベント用の紙袋には、グロスPPをご選択いただくことがほとんどです。

■コート紙 マットPP加工

 

マットPPは艶消しのラミネートフィルム加工となります。
元々光沢のあるコート紙の表面を、艶のないマットな質感で滑らかに仕上げます。マットPP加工をすることで印刷色は若干沈み、落ち着いて上品な印象になります。ベタ無しのワンポイント印刷や、パステルカラーなどの淡色ベタ印刷へのマットPP加工は、やわらかでふんわりとした印象になるためショッパーにも人気です。
濃色やスミベタのマットPP加工も人気ですが、濃色へのマットPPは傷が目立ちやすいため、扱いに注意が必要です。海外生産の場合、アンチスクラッチ加工という、傷の目立ちにくいマットPPも取り扱っております。

〈コート紙の特徴 まとめ〉
・コーティング剤によりツヤツヤと光沢があり、印象が良い
・表面の平滑度が高いため、フルカラーの写真やイラストが綺麗に印刷可能
・印刷適性が高くインクの渇きが早い等、印刷に向いた材質
・PP加工により、艶あり(グロス)や艶消し(マット)など雰囲気を変えられる
・ブランドなど高級感のあるオリジナル紙袋におすすめ

コート紙のオリジナル紙袋実績一覧はこちら

紙袋の材質②晒クラフト紙について

 

晒クラフト紙とは、漂白された白色のクラフト紙です。
クラフト紙といえば、一般的には原料である木材の色をそのままに残した茶色が特徴的(※未晒クラフト紙)です。晒クラフト紙は、未晒クラフト紙を漂白して白色にした素材のことです。

漂白していることで未晒クラフト紙よりもやや強度は落ちてしまいますが、クラフト紙は元々繊維が長く強度があるため、丈夫で破れにくいのが特徴です。一般的なコピー用紙とも質感は似ていますが、コピー用紙よりもさらに丈夫な紙となっており、紙袋に使用するためには最適の素材です。
コート紙よりも安価にオリジナル紙袋を作成することが可能ですが、コート紙よりも水に弱く、雨など悪天候の中での使用には不向きです。

晒クラフト紙の厚みは基本的に120g、150g、180gの3種類です。標準の厚みは120gで、コート紙の標準に比べるとやや薄くペラペラとした印象です。クラフト紙も大きなサイズは180g以上の厚みを推奨しております。Lサイズ(W330×H445×D110mm)以上の場合は180gよりも厚い素材をおすすめします。
※国内生産の場合は原則120gで、その上は160gのみ取り扱っております。

質感はややざらざらとしており、やわらかで優しい印象を与えます。紙が白色なので印刷は紙色の影響を受けずインクの色の通りに印刷再現が可能であり、漂白をされたことで滑らかになっているので印刷にも適していますが、コート紙ほど印刷適性が高いわけではありません。
白い紙なので1色ワンポイント印刷からベタ印刷、フルカラー印刷まで全て得意ですが、コーティングされていない分、インクが紙に沈んで若干浅い発色になるのが特徴です。
和風な雰囲気のショッパーや、やわらかでやさしい雰囲気の紙袋を作成したいお客様におすすめの素材です。

ワンポイント印刷の場合は表面加工は必要ありませんが、ベタ印刷の場合には色落ちや色移りを防ぐためにニス引きが必要となります。ニス引きの有無によりコストは変わりますのでご注意ください。
基本的な晒クラフト紙のオリジナル紙袋製作であれば、国内生産をご案内させていただきます。より安く、短納期でのオリジナル紙袋製作が可能となります。詳しくは【国内生産 短納期オリジナル紙袋について】のページからご覧ください。

〈晒クラフト紙の特徴 まとめ〉
・茶色の未晒クラフト紙を漂白して白色にした素材
・未晒クラフト紙よりも若干強度は下がる
・漂白により白く、表面が滑らかになるので印刷に向いている
・ベタ印刷の場合はニス引きが必要
・水に弱く、悪天候の中でも使用には不向き
・やわらかな雰囲気や和テイストの紙袋、ショッパーにおすすめ

晒クラフト紙のオリジナル紙袋実績一覧はこちら

紙袋の材質③未晒クラフト紙について

 

未晒クラフト紙とは針葉樹を原料としたクラフトパルプを使用した、薬品で紙を漂白していない(晒していない)クラフト紙のことです。
一般的に「クラフト紙」と言われて想像するのはざらざらとした茶色の紙になるかと思いますが、その想像通りの紙が未晒クラフト紙です。
クラフト紙は非常に丈夫な素材で、原料の繊維が長く破れにくいというのが特徴です。未晒クラフト紙は漂白をしていないため、その強度を十分に保ったまま素材として使用ができます。同じ厚みでも、漂白されている晒クラフト紙よりも強度は高いです。
更に、他の素材と比べて安い価格となっております。

未晒クラフト紙の厚みは、晒クラフト紙と同じく基本的に120g、150g、180gの3種類です。標準の厚みは120gで、コート紙の標準に比べるとやや薄くペラペラとした印象です。クラフト紙も大きなサイズは180g以上の厚みを推奨しております。Lサイズ(W330×H445×D110mm)以上の場合は180gよりも厚い素材をおすすめします。
※国内生産の場合は原則120gのみです。紙袋のサイズや数量によっては140gが可能となる場合もあります。(要相談)

強度がありコストも安いという大きな強みを持った未晒クラフト紙ですが、弱点もいくつか存在します。
まず、晒クラフト紙同様に水に弱いという点です。雨の中で持ち歩くと、紙がふやけて破れやすくなってしまいます。野外での配布や悪天候の中で持ち歩く可能性を加味すると、雨にも比較的強いコート紙がおすすめです。

次に、印刷適性についてです。コート紙や晒クラフト紙は白色なので、カラー印刷をするとインクの色がそのままの色で発色・再現されます。しかし未晒クラフト紙は茶色なので、インクの色は紙の茶色に影響を受ける形で再現されます。インクは完全に不透明ではなく、紙の色を透過してしまうためです。
紙の色の影響を受けたカラーもそれはそれでひとつの味になるので、そういう雰囲気をお求めの方は問題ありません。(そもそも、未晒クラフト紙の場合は紙の色や素材感を生かしたデザインを求めるお客様が多いため、全面へのベタ印刷や全面フルカラー印刷という事例はほとんどありません)

未晒クラフト紙へのカラー印刷でインクの色をそのまましっかりと発色させるには、印刷するロゴの下に同じ形状で白インクでの印刷を施し、その上からカラー印刷を重ねるという方法が有効です。もし、カラーのイラストやロゴを未晒クラフト紙にワンポイントで印刷したい、そこだけ紙の色の影響を受けないようにしっかりと発色させたいという場合には、ロゴやイラストの下に白印刷を入れる必要があります。ご希望の方はお見積もりの際にご相談ください。
人気の印刷方法は、素材感を生かしたシンプルな黒いロゴのワンポイント印刷です。ベタ印刷も可能ですが、せっかくのクラフト紙本来の色を打ち消してしまうためおすすめはしておりません。ベタ印刷の場合はニス引きが必須となります。

質感は晒クラフト紙よりもざらついており、木材の色そのままの茶色い紙となっているため、ナチュラルな素材感を活かしたオリジナル紙袋が人気です。大型の雑貨屋や衣料品店、カフェのお持ち帰り等で未晒クラフト紙の紙袋を目にすることが多いかと思います。見た目の印象から健康や環境へのやさしさを感じさせるため、アウトドア系のショップやオーガニック系のコスメブランド、無添加の食料品店のショッパーとしても人気です。

シンプルな仕様の未晒クラフト紙のオリジナル紙袋製作であれば、国内生産をご案内させていただきます。より安く、短納期でのオリジナル紙袋製作が可能となります。国内の規格サイズに合わせることでコストダウンも可能です。詳しくは【国内生産 短納期オリジナル紙袋について】のページからご覧ください。

〈未晒クラフト紙の特徴 まとめ〉
・クラフトパルプを使用した、漂白していない紙
・原料の繊維が長いため、破れにくく非常に丈夫
・カラー印刷は紙色の影響を受ける
・ベタ印刷の場合はニス引きが必要
・水に弱く、悪天候の中でも使用には不向き
・ナチュラルな雰囲気のショッパー等におすすめ

未晒クラフト紙のオリジナル紙袋実績一覧はこちら

オリジナル紙袋の実績紹介 コート紙グロスPP加工

コート紙グロスPP加工

オリジナル紙袋の実績紹介 コート紙マットPP加工

コート紙マットPP加工

オリジナル紙袋の実績紹介 晒クラフト紙

晒クラフト紙

オリジナル紙袋の実績紹介 未晒クラフト紙

未晒クラフト紙